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The Magic No.09(ザ・マジック)

2022-09-26The Magic(デアゴスティーニ),和書,国内マジック道具,国内映像,技法,映像,,道具カード,クロースアップ,サロン・パーラー,パケット・トリック,ロープ,歴史

書誌情報

発行 デアゴスティーニ・ジャパン
監修 マジシャン・メイガス
発行日 2019/7/16
定価 1,657円+税

【セット内容】
冊子(オールカラー12ページ)
DVD(約42分)
ロープ3本

基本テクニック講座
カードの扱い方⑨
フラシュトレーション・カウント:考案者はジョン・ハーマン(John Hamman)で、彼自身はバック・カウントと呼んでいたようですが「The Flushtration」という作品に用いられて有名になったことから、この名称が定着しました。簡単な割りに錯覚効果が強く応用範囲の広い便利な技法です。

ハーフ・パス:難易度かなり高めですが、パスと呼ばれる技法の中では比較的簡単な方だと思います。とはいえ手元を注目されている中で怪しまれずにおこなうのはまず不可能なので解説にもあるように観客に話しかけたり何か他の物に注目させながらおこなうなどの工夫が必要です。

Professor’s Nightmare(プロフェッサーズ・ナイトメア)

長さの違う3本のロープが同じ長さになったり元の長さに戻ったりしますが最後は繋がって1本のロープになってしまいます。

このロープ・トリックはアメリカのボブ・カーヴァー(Bob Carver)が考案し、1957年にIBMオリジナリティ・トロフィーを獲得しました。原点はヘン・フェッチ(Hen Fetsch)の「Quadropelets(クアッド・ロープ・レッツ)」(1943年)という作品で、その現象の一部をレギュラー・ロープで演じられるように改案したものです。アル・コーエン(Al Cohen)とポール・ヤング(Paul Young)はそれをボブ本人に見せてもらいました。その後、アル・コーエンはボブから口頭でのマーケティング許可を得て、エド・ミシェル(Ed Mishell)と共に手順を作成し、ワシントンD.C.ショップから現在最も有名な手順となる「Rope-A-Rama(ロープ・ア・ラマ)」を販売しました。一方、ポール・ヤングに彼の改案手順を見せてもらったジーン・ゴードン(Gene Gordon)は、独自の演出を加え「The Professor’s Nightmare(プロフェッサーズ・ナイトメア)」(1958年)と名付け、ボブ・カーバーやアル・コーエンのことを知らないままポール・ヤングの考案として売り出し、その作品名が世界的に有名になってしまいます。その後、事実を知ったジーン・ゴードンは考案者の名前にボブ・カーバーの名前を追加しています。作品名の「教授の悪夢」とは演出として使う物語のことで、学生と数学教授のやりとりを面白く語りながら演じることで名付けられました。このマジックの不思議さは三本のロープの長さが変化することはもちろんなのですが、ロープ独特のカウント技法がかなり不思議さを引き上げていますので、速さよりも同じリズムでスムーズにカウントできるようにしっかり練習しましょう。解説されているバリエーションは、これも有名なサム・シュオルツ(Sam Schwartz)のルーティンで最後は1本のロープに繋がってしまう見事なクライマックス。これだけでクロースアップからサロンまで充分通用する強力な手順となっています。

Dream of Ace’s(ドリーム・オブ・エーセス)

4枚のエースを裏向きで数えるとダイヤ、クラブ、ハートのエースが1枚ずつ表返り、次はスペードかと思いきや他の3枚が一斉に表返ります。その上に裏向きのスペードのエースを重ねると他のエースが裏向きになります。最後にすべてのカードを表返すとカラフルなジョーカーに変化しています。

考案者はトリックスの有名なクリエイター赤沼敏夫さんです。1~5号で揃えたパケットカードで演じることができます。ただしこの作品は8号で覚えたエルムズレイ・カウントとバックル・カウント、9号で解説されているフラシュトレーション・カウントやラインナップ・ムーブ、更にはハーフ・パスまで駆使するという初心者にはなかなか厳しい本格パケット・トリックで、中でも最も躓きやすいのがハーフ・パスのところだと思います。私の周りでも「ここが難しくて…でも折角だから演じてみたい。」という意見が多いので解決策というか何と言いますか…やや消極的な妥協案を一応書いておきます。

解説書の手順5番目の状態からスタートするのです。セリフは「ここに四種類のAがありますが今♡Aだけ表を向いています。ここからおまじないをかけると違うAが順番に表を向いていきます。」あとは同じです。

ルーン
ルーン
かなり不自然なスタートですが元々妥協案なので仕方ありません…うまく言い逃れてください(笑)
他にも代替案はあるのですが結局初心者には難しかったり、ここで解説するのは種明かしに繋がるので無理だし…ということで初心者にはこれが一番良いだろうという結論に至りました。ハーフ・パスを使わないだけでも気分はかなりラクになるはずです。慣れてきたら原案通りの手順にもチャレンジしてみてください♪

HISTORY OF MAGIC<奇術師たちの炎上商法(Viral Marketing)>
歴史上の奇術師たちの過激な宣伝戦略方法が紹介されています。これを読むと時代は変わっても人間は変わらないのだなぁと思います。変わったとすれば嘘・誇張がバレやすくなったということでしょうか。最後の一文はマジシャン全員がよく考えるべきことだと思います。

WELCOME TO MAGIC WORLD
The Academy of Magical Arts
THE MAGIC CASTLE(マジック・キャッスル)
アメリカのハリウッドにあるマジックの聖地「マジック・キャッスル」とその創設者ミルト・ラーセン(Milt Larsen)の紹介。

付属マジックアイテム
ロープ3本 :色は上品なワインレッドで高級感だけでなく汚れが目立ちにくくなっています。ほつれ防止の端末処理はテープではなく固めてあるので見た目も綺麗で長持ちしそうです。ロープマジックにおいてはロープの柔らかさも大事になってきますがストレスなく扱える適度な柔らかさに調整されています。

 

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