新版ラリー・ジェニングスのカードマジック入門
- 1. 書誌情報
- 2. ①おぼえたカード
- 3. ②失敗は成功のもと
- 4. ③フラリッシュエスケープ
- 5. ④探偵カード
- 6. ⑤ポケットの中のカード
- 7. ⑥スローイングカードスタブ
- 8. ⑦ストップカード
- 9. ⑧笑ってください
- 10. ⑨フォーエース
- 11. ⑩よんぶんのいちの奇蹟
- 12. ⑪赤と黒のミステーク
- 13. ⑫フォーエースプロローグ
- 14. ⑬あなたの後で
- 15. ⑭最後の1枚
- 16. ⑮ソルトレス
- 17. ⑯コインカット
- 18. ⑰イモーショナルリアクション
- 19. ⑱4枚の一致
- 20. ⑲小さな奇跡
- 21. ⑳パックの中のトランスポ
- 22. オープントラベラー(ラリー・ジェニングス)
- 23. ファイナルタッチ(ラリー・ジェニングス)
- 24. おかしな出来事(ラリー・ジェニングス)
- 25. ギャンブラーズ エーセス(ラリー・ジェニングス)
- 26. オブザベーションインカラー(ラリー・ジェニングス)
- 27. リーピング ジ エーセス(ラリー・ジェニングス)
- 28. プリフィギャレーション(ラリー・ジェニングス)
- 29. まぼろしの訪問者(ラリー・ジェニングス)
- 30. 東京湾の「水と油」(加藤英夫)
- 31. コメディ ダンバリーディリュージョン(加藤英夫)
- 32. ファクシミリ(沢浩)
- 33. タイクーン エーセス(前田知洋)
- 34. 心の中で(鈴木徹)
- 35. ダブルダウン(片倉雄一)
- 36. ハーレムダンジョン(下村知行)
- 37. インターナショナルカードトリック(近藤博)
書誌情報
著者 加藤英夫
編著 下村知行
発行者 山田昭
発行所 株式会社テンヨー
改訂新版 1993/04/20(旧版は1972年)
定価 3,670円(192ページ)
第1章「基本的カード保持法」
ディーリング・ポジション
ビドル・ポジション
第2章「ブレーク」
ブレーク
ブレークの作り方①
ブレークの作り方②
ブレークの作り方(ピンキーカウント)③
右手でブレークを保持する方法
第3章「スプレッド」
両手の間のスプレッド
リボンスプレッド
スプレッドのターンオーバー
①おぼえたカード
演者はカードを両手の間で広げ、観客にどれか1枚のカードに触ってもらいます。観客がそのカードを覚えた後、演者はデックをよく混ぜてテーブルに表向きに広げます。演者は集中した後1枚のカードを抜き出しますが、それが観客が覚えたカードです。
②失敗は成功のもと
観客に1枚のカードを覚えてもらった後、演者がよく混ぜます。おまじないをかけてテーブルに裏向きに広げると1枚のカードが表向きになっていますが、それは観客が覚えたカードではありません。しかしその表向きのカードの数字と同じ枚数だけカードを捲ると観客が覚えたカードが現れます。
【2人の会話その1】
第4章「カット」
カットの方法①
カットの方法②
ダブルカット
第5章「オーバーハンドシャフル」
オーバーハンドシャフル
トップからボトムへ・ボトムからトップへ
ボトムカードスリップ
ラン
インジョッグ・アンダーカット
オーバーハンドシャフルによるコントロール
第6章「リフルシャフル」
リフルシャフル
トップカード・ボトムカードのグリンプス
トップカード・ボトムカードを動かさない方法
第7章「コントロール」
オーバーハンドシャフルによるコントロール
クリンプカードによるコントロール
③フラリッシュエスケープ
観客が1枚のカードを覚えて、演者はそれをデックに戻し、よく混ぜます。デックをカードケースの中にしまい、空中に投げ上げると1枚のカードが右手に残っており、それが観客が覚えたカードです。
第8章「パス」
クラシックパス
リフルパス
パスによる客のカードのコントロール
ブレークの作り方
④探偵カード
観客が1枚のカードを覚えて、演者はそれをデックに戻し、よく混ぜます。デックのトップ・カードを表向きにして「このカードが探偵です。」と説明し、カットしてデックの中に混ぜます。さらにもう1枚トップ・カードを表向きにして「このカードは探偵の助手です。」と説明し、再びカットしてデックの中に混ぜます。デックをテーブルに広げると先ほどの2枚の表向きカードが1枚の裏向きカードを挟んでおり、それが観客が覚えたカードです。
第9章「パーム」
パーム
トップパーム
トップへのリプレイスメント:エド・マルローの方法
リプレイスメントコントロール:ダイ・バーノンの方法
ギャンブラーズボトムパーム
⑤ポケットの中のカード
観客に好きな数を心の中で決めてもらい、演者が後ろを向いている間にデックの上からその数字と同じ枚数目のカードを見て覚えてもらいます。演者はデックを受け取り、後ろ手でデックから1枚のカードを抜き取りポケットに入れます。観客に思った数を言ってもらい、その枚数目を見ると観客が覚えたカードではありません。演者がポケットの中にあるカードを出すと、それが観客が覚えたカードです。
第10章「ダブルリフト」
バーノンのダブルリフト
バーノンのダブルリフトのバリエーション
ダブルリフト・ヒットメソッド:ラリー・ジェニングスの方法
トリプルリフト・マルティプルリフト
=ダブルリフトを使った応用例=
Ⅰ.変化の効果
Ⅱ.交換の効果
Ⅲ.移動の効果
Ⅳ.リバース効果
Ⅴ.移動効果 – カード当ての場合
⑥スローイングカードスタブ
観客が1枚のカードを覚えて、演者はそれをデックに戻し、よく混ぜます。デックの一番上のカードを表向きにしますが、それは観客のカードではありません。演者は表向きのカードを右手に取り、左手の親指でデックをパラパラと弾いて落としていき、狙いを澄まして右手の表向きカードをデックの中に投げ入れます。デックをテーブルに広げて先ほど投げ入れた表向きカードの隣のカードを見ると、それが観客の覚えたカードです。
【技法の組み合わせ<アンビシャスカード>】
【2人の会話 その2】
第11章「グライド」
グライドによるチェンジ
グライドによるフォース
グライドによるフォールスカウント
⑦ストップカード
観客が1枚のカードを覚えて、演者はそれをデックに戻し、よく混ぜます。デックのトップから1枚ずつカードを表向きにしていきます。観客が好きなタイミングでストップをかけ、次のカードを表向きにすると観客が覚えたカードです。
⑧笑ってください
観客が1枚のカードを覚えて、演者はそれをデックに戻し、よく混ぜます。観客にデックを3つの山に分けてもらい、それぞれの山の底にあるカードを見せて「これら3枚はどれもあなたが覚えたカードではありません。」と言って3枚のカードをテーブルの脇に裏向きで置いておきますが、その内の1枚が観客のカードです。観客に好きな数字を言ってもらい、その枚数目のカードを表向きにするとなんとそれが観客のカードです。テーブルの3枚のカードを確認してみるとそこに観客のカードはありません。
第12章「シークレットアディション」
シークレットアディション①
シークレットアディション②:エド・マルローの方法
シークレットアディション③:ラリー・ジェニングスの方法
プッシュオフによるマルティプルリフト
シークレットアディション④:加藤英夫の方法
⑨フォーエース
演者は4枚のAを裏向きに並べ、それぞれのAの上に他のカードを3枚ずつ乗せていき、4つの山をつくります。観客に好きな山を選んでもらい、おまじないをかけてその山の4枚のカードを表向きにすると全てAになっており、他の山からはAが消えています。
第13章「チェンジ」
トップチェンジ
ホフジンサーの方法にもとずくトップチェンジ
メキシカンターンオーバー
ボトムトップチェンジ:加藤英夫の方法
⑩よんぶんのいちの奇蹟
デックを混ぜて16枚のカードを取り、そこから4枚のカードを自由に選び、4枚の中から1枚だけ心の中で覚えてもらいます。16枚のカードをよく混ぜたあと8枚ずつ2組のパケットに分け、どちらに観客のカードがあるかを確認します。ある方のパケットを1枚ずつ配っていくと最後に観客が心の中で思ったカードが残ります。
第14章「フォールスカウント」
バックルカウント:ダイ・バーノン
テーブルへのバックルカウント
ビドルムーブ:エルマー・ビドル
ビドルムーブによるフォールスカウント①
ビドルムーブによるフォールスカウント②
⑪赤と黒のミステーク
観客に1枚のカードを覚えてもらい、演者はデックから4枚の候補を抜き出します。「あなたが選んだカードは赤色だと思うので、まず4枚の赤いカードに絞りました。」と言い、赤いカード4枚の表を観客に見せた後、テーブルに裏向きに並べ、観客にどれか1枚を選んでもらいます。観客に選んだカードが何か聞くと、なんと黒いカードでした。失敗したかに思われましたが、選ばれたカードを表向きにするといつの間にか観客の黒いカードに変化しています。
⑫フォーエースプロローグ
観客が選んだ1枚のカードはAでした。そのAをデックの中に表向きに入れ、おまじないをかけてからテーブルに広げると残り3枚のAも表向きに集まっています。
【2人の会話 その3】
第15章「リバース」
ボトムカードリバース
ロテイティングカードリバース:ラリー・ジェニングス
アクションリバース:ダイ・バーノン
⑬あなたの後で
観客にカードを渡し後ろ手に持ってもらいます。1枚のカードを覚えてもらい、後ろ手でカードの束の中に差し入れ、ケースにしまってもらいます。演者はそのカードを言い当て、ケースから出したカードを広げると観客のカードだけが表向きになっています。
①手伝ってくれる観客の後ろを他の観客が覗けないようにすること。当然ながら覗かれるとタネがバレます。1対1なら問題ありませんが観客が複数いる時は手伝ってくれる観客に演者の隣まで出てきてもらって、他の観客に背中が見えないような角度で演じる必要があります。テーブルの下でやってもらう方法もあります。
②観客にカードを渡す前に、一番上のカードが「観客自身が好きなところで分けて選んだカード」であると認識させること。これを言っておかないと何故一番上のカードじゃないとダメなのか?と思われる可能性があります。
③観客に指示をおこなう際に、残りのカードを演者が持って実際にやってみせること。後ろ手の操作というのは普段やらないだけに観客が混乱しやすくミスも起こりやすくなります。残りのカードを演者が持って実際にやってみせながら指示をすることでリスクが大幅に減ります。
あとは備考1に書いてあることも大事です。ちなみに私は観客のカードを言い当てたあと「なぜ簡単に当てられたか?それには理由があります。あなたのカードだけ表向きになっているからです。」と言いながらカードを広げています。
第16章「クリンプ、ブリッジ」
クリンプ①
クリンプ②
クリンプ③
メキシカンジョーのクリンプ
クリンプカードからのカット
タテのブリッジ
ヨコのブリッジ
⑭最後の1枚
16枚のカードの中から観客が1枚のカードを覚えてよく混ぜます。演者がおまじないのような数え方をすると最後に残ったカードが観客が覚えたカードです。
⑮ソルトレス
観客が覚えた1枚のカードをちょっとアクロバティックな方法で当てます。
⑯コインカット
観客が1枚のカードを覚えてデックに戻します。演者は1枚のコインを取り出し、おまじないをかけて消してしまいます。テーブルのデックを2つにカットすると下半分のカードの上に先ほどのコインが乗っています。コインの下にあるカードを見ると観客のカードです。
第17章「グリンプス」
トップカードグリンプス①
トップカードグリンプス②
トップカードグリンプス③
ボトムカードグリンプス①
ボトムカードグリンプス②
センターカードグリンプス①
センターカードグリンプス②
⑰イモーショナルリアクション
デックを観客によく混ぜてもらい、好きなカードのところでデックを分け、そのカードを胸に当てて強く心に思ってもらいます。そのカードが見えないように他のカードの中に混ぜて返します。観客は絶対に当てられないと思いますが、演者は見事そのカードを当ててみせます。
【2人の会話 その4】
第18章「フォース」
クラシックフォース
リフルフォース
⑱4枚の一致
観客に1枚のカードを選んでもらった後、残りのデックをよく混ぜてもらいます。演者はデックをポケットに入れて中から3枚のカードを抜き出します。それがすべて観客が選んだカードと同じ数字のカードなのです。
第19章「ティルト」
ティルト
⑲小さな奇跡
デックのトップカードを観客に見せて覚えてもらいます。そのカードをデックの中に入れて再びトップカードを見せます。当然先ほどのカードとは別のカードですが、デックの上で2回擦ると先ほどのカードに変化します。もう一度擦ると、また別のカードに戻っています。
⑳パックの中のトランスポ
観客にデックから1枚のカードを選んでもらい、そのカードを表向きにしてデックの中央に差し込みます。デックのトップカードを表向きにして別のカードであることを見せた後、それを裏向きで擦ると先ほど観客が選んだカードに変化します。デックを広げるとさっき見た別のカードが観客のカードが表向きで現れます。
第20章「そのほかの技法」
ドリブルオフ
シークレットサブトラクション
ダブルカードプットダウン
ブレークをなくさないターンオーバー
チャーリャーパス(ワンハンドパス)
カラーチェンジ
第21章「そのほかの技法2」
エルムズレイカウント
ジョーダンカウント
ハーマンカウント
フラシュトレーションカウント
【カードマジック傑作選】
オープントラベラー(ラリー・ジェニングス)
デックから4枚のAを抜き出し、テーブルにスペードのAを置きます。他の3枚のAを1枚ずつ消して見えなくした状態でスペードのAの所に全てのAを移動させます。
ファイナルタッチ(ラリー・ジェニングス)
8枚のカードの中から観客が1枚を選んで覚えます。演者はカードを絞っていき最後の1枚が観客のカードであると主張しますが観客は違うと言います。それでも演者は「お金を賭けてもいい。」と言い張り、最後にそのカードを表返すといつの間にか観客のカードに変化しています。
おかしな出来事(ラリー・ジェニングス)
4枚のAが次々と1枚ずつ順番に裏返っていき、また全て表向きになります。
ギャンブラーズ エーセス(ラリー・ジェニングス)
4枚のAをデックにバラバラに差し込んで、半分を裏、半分を表にしてシャッフルします。おまじないをかけると、すべてのカードが裏向きに揃い、4枚のAだけが表向きになっています。
オブザベーションインカラー(ラリー・ジェニングス)
2人の観客にカードを1枚ずつ選んで覚えてもらいます。デックをよく混ぜて演者が5枚のカードを選ぶと、その中に1人目のカードが含まれています。5枚のカードにおまじないをかけると1人目のカードがひっくり返ります。向きを戻しても何度もひっくり返ります。最後にひっくり返ったカードにおまじないをかけると、そのカードは2人目のカードに変化しています。
ダブルバックルカウント
ピーク
リーピング ジ エーセス(ラリー・ジェニングス)
観客が自由にカットした4つの山から、Aがそれぞれ出てきます。
プリフィギャレーション(ラリー・ジェニングス)
観客がよく混ぜたデックから演者が1枚のカードを予言として裏向きで置いておきます。そして観客が自由に選んだカードと、そのカードの数と同じ枚数目にある2枚のカード。合計4枚のカードの数がすべて一致します。
まぼろしの訪問者(ラリー・ジェニングス)
4枚のQを抜き出し、赤2枚と黒2枚に分けて、観客が選んだカードを黒2枚の表向きQの間に挟みます。すると一瞬で、もう一方の赤Q2枚の間へと観客のカードが移動し、驚いているといつの間にか最初の黒Q2枚の間に観客のカードが戻っています。
東京湾の「水と油」(加藤英夫)
表と裏を交互に混ぜたカードが何もしていないのにいつの間にか分離して、また混ざります。
コメディ ダンバリーディリュージョン(加藤英夫)
観客が選んだカードの情報を少しずつ突き止めていきます。あわや失敗か?と思われたところで見事に当ててしまいます。
ファクシミリ(沢浩)
観客が選んだカードをデックの中に押し込むと、ファクシミリのようにカードが転送されて、伸ばした手の指先に現れます。
コンビンシングカードコントロール
バックパーム
タイクーン エーセス(前田知洋)
一般的なフォーエースのように、全てのエースがリーダーとなるエースの所に集まっていきますが、最後に意外なエンディングが待っています。
コンボカウント
心の中で(鈴木徹)
観客にデックから2枚のカードを自由に選んで、その数を足して覚えてもらいます。デックから1枚ずつ表向きに配っていき、先ほどの数字の枚数目にあるカードを心の中で覚えてもらいます。その後、すぐにデックを混ぜますが、それでも演者はそのカードを当ててしまいます。
ダブルダウン(片倉雄一)
デックから適当に選んだ4枚のカードが一瞬で4枚のKに変化して、さらに今度は4枚のAに変化します。手には一切余分なカードは持っていません。
ハーレムダンジョン(下村知行)
既に4枚のQが入っているカードケースの中に観客が選んだカードが一瞬で「侵入」します。しかし、それだけではなく予想外の結末が待っています。
オプティカル・アド・オン
インターナショナルカードトリック(近藤博)
演技はちょっと変わったフォーエースから始まります。そして次から次へとフォー・オブ・ア・カインドが出現していき、最終的に52枚全てのカードとジョーカー2枚までもが出現します。
スルー・ザ・フィスト・フラリッシュ