The Magic No.54(ザ・マジック)
書誌情報
発行 デアゴスティーニ・ジャパン
監修 マジシャン・メイガス
発行日 2021/4/6
定価 1,823円(税込)
【セット内容】
冊子(オールカラー12ページ)
DVD(約18分)
カード・ドロワーボックス
ドロワーボックスを使用したインビジブル・デック(Invisible Deck with Drawer Box)
演者は「今日は見えないカードを持ってきました。」と言いながら引き出しタイプの箱を取り出し、中を見せますが何も入っていません。観客は見えないカードを渡されて、好きなカードを1枚思い浮かべてそれを抜き出し表向きにして混ぜて欲しいと言われ、その通りに「フリ」をします。見えないカードを箱に戻し、観客に引き出しを閉じてもらいます。演者は「見えるようにします。」と言い、おまじないをかけて、観客が再び引き出しを開けると中にデックケースが入っています。観客に選んだカードを言ってもらい、演者がゆっくりとカードを広げると、そのカードだけが向きを変えて現れます。
ドロワーボックスは、その引き出しの中に入る物なら簡単に消したり現わしたりすることが出来る仕掛けのある箱です。1843年には既に市販されており、1857年にジョージ・アーノルド(George Arnold)が発行した『The Magician’s Own Book』という本で初めて解説されました。原理自体の考案者はよく分かっていません。
ハンカチを通り抜けるカード(Card Through The Handkerchief)
観客に選んでもらったカードをデックに戻し、よく混ぜます。そのデックをよく調べてもらったハンカチで包んで振ると、1枚のカードだけが通り抜けて落ちてきます。そのカードが観客が選んだカードなのです。
このトリックを1897年に最初に公開したのはロターバーグ(Roterberg)ですが、考案者はおそらくオーストリア=ハンガリー帝国のマジシャン、セント・ローマン(St. Roman)であろうと言われています。仕掛けの無い道具で即席に演じられる、とても不思議な古典の傑作です。
折れた楊枝の復活(Broken and Restored Toothpick)
1本の楊枝をハンカチに包み、ハンカチ越しに楊枝を折ってもらいます。ハンカチを開くと間違いなく折ったはずの楊枝が真っ直ぐに復活しています。
元々はマッチ棒を使って演じられていましたが、現代では馴染みが薄くなってきたので楊枝で代用することにしたのでしょう。考案者はよく分かりませんが、日本では『奇術種あかし』(1951年・柴田直光著)で既に解説されているので優秀な古典トリックであることは間違いありません。
HISTORY OF MAGIC
ヨハン・ネポマク・ホフジンサー(Johann Nepomuk Hofzinser)
カードマジックの父と呼ばれる伝説的なマジシャン、ホフジンサーの紹介。
付属マジックアイテム
カード・ドロワーボックス:引き出しに入れたアイテムを消したり出したりできる魔法の箱。アイデア次第でいろいろなマジックに応用できます。(中のデックは付いていません。)