The Magic No.34(ザ・マジック)
書誌情報
発行 デアゴスティーニ・ジャパン
監修 マジシャン・メイガス
発行日 2020/6/30
定価 1,657円+税
【セット内容】
冊子(オールカラー12ページ)
DVD(約33分)
エッグ・ベース
プラスチック製タマゴ
エッグ・ベース(Egg Base)
エッグ・スタンドの中にタマゴが入っています。タマゴを取り出しポケットに入れますが、おまじないをかけるとタマゴがエッグスタンドの中に戻ってきます。最後はタマゴがエッグスタンドを貫通して抜け出てきます。
タマゴの代わりにボールが入っているボール&ベースという道具もありますが、もともとはエッグ・スタンドに秘密の仕掛けを施した古いマジックです。原理はシンプルながら、これだけでかなり凝った手順も組めますし、次のNo.35で解説されるエッグ・バッグの導入として演じることもできます。Sサイズのタマゴを買って使えば最後に本物のタマゴであることを見せることもできますし、No.22で解説された「卵になるハンカチーフ」のタマゴは、このエッグ・ベースで使われているタマゴとほぼ同じ大きさなので、ベースのフタを取って中のタマゴを見せてから、シルクを取り出し手の中に押し込むとタマゴになり、フタを取るとベースの中のタマゴがシルクになっている(タマゴとシルクの入れ替わり)といった現象を追加することも可能ですので、色々と手順を考える楽しみのある面白い素材だと思います。
ベースは分離するようになっており、解説書では市販の接着剤で固定するように書かれていますが、私はむしろ持ち運びの際コンパクトになって便利なので接着せずにそのまま使っています。
オイル&ウォーター(Oil & Water)
よく混ぜたデックから赤色のカードを4枚と黒色のカードを4枚抜き出して8枚を交互に混ぜ合わせますが、おまじないをかけると赤と黒が分離します。もう一度混ぜますがやはり分離して、最後はデック全体までもが赤と黒に分離してしまいます。
混ぜたカードが赤と黒に分離する現象はデック全体を使ったものが最初で19世紀にホフツィンザー(J.N.Hofzinser)によって発案されました。その後、少数枚のパケット・トリック作品としてウォルター・ギブソン(Walter Gibson)が、「Like Seeks Like(ライク・シークス・ライク)」の名で発表し、さらにエドワード・マルロー(Edward Marlo)が「オイル・アンド・ウォーター」という魅力的なタイトルと、油と水は混ぜても自然と分離するというプレゼンテーションで人気プロットとしての土台を作り上げました。ここから多くのマジシャンが、この現象の解決策を研究し、無数に作品を発表してきましたが、ここではヤマギシルイ氏の手順を本人が詳細に解説しています。
エース・プロダクション(Ace Production)
デックを適当にカットしているにも関わらず、4枚のAを鮮やかに出現させます。
フラリッシュ的なスイング・カットからの、とても見映えの良いエース・プロダクションです。それでいて難易度は高くないという非常にコスパの良いムーブで、エースに限らずフォー・オブ・ア・カインドを用いる作品を演じる際のオープニングに最適です。しかも、セットが簡単なうえにフォールス・カットなのでデック全体の配列も崩れないという良いことづくめ。カード・マジックのショーアップにとても重宝しそうです。
WELCOME TO MAGIC WORLD
世界一本を読むマジシャン・ヤマギシルイと彼がオーナーをしているマジックカフェ&バーBELIEVEの紹介。
付属マジックアイテム
エッグ・ベース:仕掛けを施したエッグ・スタンドとプラスチック製のタマゴのセット。