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The Magic No.75(ザ・マジック)

The Magic(デアゴスティーニ),和書,国内マジック道具,国内映像,技法,映像,,道具カード,クロースアップ,マニピュレーション,日用品・その他

書誌情報

発行 デアゴスティーニ・ジャパン
監修 マジシャン・メイガス
発行日 2022/1/25
定価 1,823円(税込)

【セット内容】
冊子(オールカラー12ページ)
DVD(約24分)
フェイク・シガレット

基本テクニック講座
カードの扱い方㉜
ザロー・シャッフル:デック全てのカードの配列を変えずに、リフル・シャッフルでよく混ぜたように見せる技法です。アメリカのハーブ・ザロー(Herb Zarrow)が1957年に雑誌『ニュー・フェニックス(The New Phoenix)346号』でフル・デック・コントロール技法として発表しました。デアゴスティーニでは現在多用されている方法と、原案に忠実な方法どちらも解説しています。

シガレット・マニピュレーション(Cigarette Manipulation)

演者が空中から何かを掴み取る仕草をすると、その指先にタバコが出現します。そのタバコが手の中で消えたり再び出現したりします。

タバコはアメリカ先住民であるインディアンが発明したもので1585年にイギリスに伝わり、1700年代にヨーロッパ大陸で初めて巻きタバコが作られ、当時はシガリトス(cigarritos)と呼ばれました。シガレット(cigarette)という名前は文字通り小さな葉巻きという意味でフランスで広まりました。1800年代にフランス、イギリス、アメリカで商業用に大量生産が始まり、タバコは高級品から庶民の嗜好品となり普及しました。それと共にサーカスのピエロや大道芸人によってタバコを用いた芸も考案されていきました。タバコのマジックで最も早く知られたと言われるマジシャンは意外にも女性で、タバコの女王と呼ばれたジルカ(Zirka)です。デアゴスティーニでは様々な技法を組み合わせてステージでそのまま演じることもできる一連の手順を解説しています。

ルーン
ルーン
シガレット・マニピュレーションの専門家として最も有名だったのはイギリスのデビッド・デビーン(David (Devil) Deveen)で、『Cigarette Magic and Manipulation 』(1929)と『Expert Cigarette Magic』(1932)という専門書を2冊書いています。

魔法の絨毯(Flying Carpet)

16枚のカードを裏向きで縦4枚、横4枚に並べ、これは王様が持っている魔法の絨毯であると説明します。部分的に表向きにしてキングの頭文字Kを作ります。そこから観客が自由に折線を指定しながら、絨毯を畳むようにカードを重ねていきます。畳み終わったカードを広げると4枚のキングだけが表向きになっています。

この作品で元々使われている原理は、ボブ・ハマー(Bob Hammer)のパリティ・プリンシプル(Parity Principle)です。チャールズ・ハドソン(Charles Hudson)が、この原理の応用法のひとつを「Cut And Turn Over」と紹介してから頭文字を取ってCATOという呼び名が有名になりました。この「魔法の絨毯」はフランスのリチャード・ヴォルマー(Richard Vollmer)の考案と言われていますが、改案が重ねられた作品にはよくある話で、友人に見せてもらった作品をアレンジしたが、その友人も誰かに見せてもらったらしいという誰がどこまでどのように手を加えたのかが正確に分からない状態になっているようです。その為なのかは分かりませんが『カードマジック入門事典』には作者名が書かれていません。更に詳しい話に興味がある人は石田隆信氏のコラムを読んでみてください。

ルーン
ルーン
また、この原理を応用すればフォー・オブ・ア・カインドを出現させるだけでなく、カール・ファルブス(Karl Fulves)の『My Best Self Working Card Tricks』に解説されている「Flip Over Mystery」のように観客が選んだカードを当てるといったこともできます。原理そのものの応用範囲が広くとても強力なので、現在も多くの作品を生み出している優れた原理です。

付属マジックアイテム
フェイク・シガレット:見た目だけでなくサイズや手触りにもこだわった限りなくリアルな偽物のタバコ4本セット。

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