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The Magic No.67(ザ・マジック)

2022-09-26The Magic(デアゴスティーニ),和書,国内マジック道具,国内映像,映像,,道具カード,クロースアップ,パケット・トリック

書誌情報

発行 デアゴスティーニ・ジャパン
監修 マジシャン・メイガス
発行日 2021/10/5
定価 1,823円(税込)

【セット内容】
冊子(オールカラー12ページ)
DVD(約17分)
オンリー・フォー・レフト

オンリー・フォー・レフト(Only 4 left)

演者はデックを取り出しファンに広げて検めます。デックを両手で覆い、手の中を通すと4枚のAだけになってしまいます。4枚のAを再び両手で覆うと全てのカードが消えてしまいます。

クレジットを調べてみましたが、似たような作品はあれど「コレ」と言えるものが見当たらず困っていたところ、メイガスさん本人から「デアゴスティーニの為に用意したもので既存作品ではない」と教えていただきました。そりゃ探しても見つからない筈です。似た原理の作品にアーロン・フィッシャー(Aaron Fisher)の「PANIC」がありまして、私は昔それをコレクターっぽく3枚の観客のカードを探し当てる現象として少しの間演じていました。フォー・オブ・ア・カインドの間に3人の観客が選んだカードが挟まっており、それ以外のカードは消えているという現象が大渋滞を起こしているような演じ方です。演技環境が角度的に厳しくなったので、すぐ演じなくなったのですけど。この「オンリー・フォー・レフト」も条件は多少変わってくるものの原理自体は同じなので、やろうと思えばできます。興味のある人は手順を考えてみてください。

カニバル・カード(Cannibal Cards)

演者はデックから4枚のキングを抜き出し、彼らが食人族(カニバル)であると説明します。更に観客に3枚のカードを選んでもらい犠牲者に見立てます。犠牲者となるカードを1枚ずつ4枚のキングの間に差し込むと、まるで食べられてしまったかのように3枚とも消えてしまいます。その後4枚のキングは共食いをはじめ、1枚ずつ消えていき、最後に犠牲者のカードを間に挟んでデックの中央から現れます。

考案者はリン・サールズ(Lin Searles)で、1959年に単独商品として販売されました。当時はギミック・カードが使用されており、カードだけでなくクリップなどの小物も消しています。その後、レギュラー・カードのみでも演じられるようにマット・コリン(Matt Corin)、サム・シュウォルツ(Sam Schwartz)、ウェズリー・ジェームズ(Wesley James)をはじめ、アレックス・エルムズリー(Alex Elmsley)のバックル・カウントを用いた手順や、ピート・ビロ(Pete Biro)のアスカニオ・スプレッドを用いた手順などなど、数えきれないほど多くの改案が発表されました。デアゴスティーニでは難易度が低めでクライマックスも付いた比較的演じやすい手順が解説されています。カニバル・カードのテーマはグロテスクな印象が強く、なかなか演じ難いところもあったのですが、これを機会にまた手を出してみようかなと考えています。

付属マジックアイテム
オンリー・フォー・レフト:専用の仕掛けが施されたAのカード4枚セット。

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